ドイツのキームガウアー: 地域経済の自律性を取り戻す新通貨

大多数の人を犠牲にして少数の人だけを豊かにするグローバル化によって数多くの対抗運動が出現してきたが、その中でも慧眼な人は別の通貨システムで現行の社会経済システムを根本的に変革できる可能性があることに気づいている。今回は前回紹介した1930年代の素晴らしい実験が行われた場所からそれほど遠くない小さな町の興味深い取り組みをご紹介したい。

ミュンヘンから80キロ東にあるプリーン・アム・キームゼーは、数多くの人がキーム湖で夏の休暇を過ごすバイエルンでも有数の行楽地だ。ゲゼルや ヴェルグルなどを学び、この地で高校教師をしていたクリスティアン・ゲレーリは、2002年の秋に地域通貨を運営するプログラムを考え付いた。6人の女子 生徒が参加に興味を示し、キームガウアーのプロジェクトが翌年1月に始まった。

このシステムはNPO・一般市民・地元企業の間で誰もが得する関係の構築を目的として計画された。それぞれが以下のようなメリットを享受し、この交換手段が地産地消を促進する。

* NPO: 100キームガウアー(=€100)を€97で仕入れ、一般市民に€100で販売するため、儲けとなる€3を自分たちの活動費に充当できる。
* 一般市民: €100で100キームガウアーを買い入れ、額面価格のままで地元商店に支払うため、追加支出なしで地元のNPOに消費額の3%を寄付できる。
* 地元企業: 受け取った100キームガウアーを他の地元企業への支払いに使うか、5%の手数料を負担して€95に両替する。5%の手数料は広告費とみなされ、これにより地域貢献を望む消費者をひきつけることができる。
* キームガウアー事務局: 100キームガウアーを€97で売り、€95で再交換する。差額の€2は運営費に充当される。

利用者やキームガウアーでの地元企業の売上額は右肩上がりを続けてきた。現在では700人の市民と380もの地元企業がこのシステムに参加し、年間で72万キームガウアーもの売上を記録している(詳細はこちらで)。ICカードの導入によりさらなる成長が期待されているこのシステムは、ドイツ国内外の注目を集めている。

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コメント / トラックバック1件 to “ドイツのキームガウアー: 地域経済の自律性を取り戻す新通貨”

  1. atom Says:

    軽井沢で実施したら面白そう
    実験が必要ですね

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